みかんと並ぶ和歌山を代表する食品と言えば梅干。
特産の南高梅とみかん蜂蜜を使って
「和歌山を代表するギフト梅を!」という意気込みでつくったのがこの商品。
知り合いの梅農家の方に
「一番良い南高梅を使って、一番美味しいはちみつ梅をつくって欲しい。」
「売るためだけのイメージ的、記号的な製法のコダワリや材料はいらないので、本音で美味しいと思うものを。」
と依頼をしました。
彼は学校卒業以来、梅の製造現場一筋。大手梅メーカーの工場長も勤め、奥さんの実家は梅農家と梅のことを知り尽くしています。
ですので、枠や縛りを取り除いて純粋に美味しいものを追求すれば実現できると考えました。
私の意図が分かると、彼は美味しいはちみつ梅の決め手を知っているので、
◎酸味、甘味、塩味のバランス。
◎梅の食感。
この2つのポイントに絞って真摯に取り組んでくれました。
一番美味しいと思うはちみつ梅の商品が同じで、目指す味のイメージが共有できたのも良かったところです。
数値的に味のバランスを整えるのはそう難しくないのですが、実際食べた時の感じ方は異なるので何度も試食して味を作り込んでいきました。
梅とみかん蜂蜜、みかん酢の風味を活かし、口に入れた時は甘さを感じ、後口に酸味でスッキリ味が締まるようバランスを調整することで、甘口、フルーティーなのにご飯によく合う味に仕上げました。
ひとつの味が主張しすぎず食べ飽きないのも特長です。
使用する梅は彼が自ら育てた大粒で肉厚の最高級紀州南高梅を使い、自然落下するまで樹上で完熟させているので皮までやわらか、中の果肉は溶けるような食感に仕上がっています。
“贈られた人に感激してもらえるもの”
“和歌山の人が他府県の人に贈って自慢できる誇らしいものを”
とパッケージの細部まで妥協せず作り込まれています。
ミツバチが梅林、みかん畑など海と山に囲まれた和歌山の自然の中を飛び回り商品が出来るまでを表現したデザイン。
(ミツバチはみかん花の蜜をあつめたり、梅林で花粉を運び梅は実をつけます。
南高梅は自家受粉ができないので梅の花が開花すると畑にミツバチの巣箱を借りてきて設置します。)
図柄は実在する梅の家紋の形。
普通は白抜きにするロゴの白部分はあえて一手間とコストをかけ箔押しに。
箱の内側にも蜂蜜のイメージの黄色を印刷。
包装紙は透ける薄い素材。
パッケージの色にも徹底的にこだわりました。
和歌山の綺麗な海や川のイメージでもあるベースとなる青色はインクを調合しオリジナルの青色をつくり何度も色校正を重ねました。
通常はパッケージ全体で赤みを何%落とすといった形で色調整するのですが、
「ウメボシ8」では図柄ごとに色調整を行っています。
国際パッケージデザイン賞「Pentawards 2014」でも銅賞を受賞。
もらった方に心遣いが伝わり贈られた方のセンスが光ります。
お歳暮、お中元にどうぞ。